年収1200万円超のタワマン住人が悲痛SOS…60歳再雇用の収入急減で「老後に1億円足りない」

2022年4月17日公開、プレジデントオンラインの連載です。

妻・娘とタワマンに住む59歳の男性会社員は60歳から再雇用で手取り月収が6割減の39万円になる。ネックは、収入分を毎月使い切る浪費家計で貯金があまりないこと、さらに75歳まで月21万円の住宅ローン返済が続くことだ。家計相談を受けたファイナンシャルプランナーの横山光昭の試算では、今のままだと老後に1億円が不足することがわかった――。

ボーナス込みで年収1200万円超でも老後はピンチのワケ

最近、定年退職後に収入が減ることを見越し、給料・退職金・企業年金・iDeCoなどをどのようなタイミングで受け取るとよいのか、という相談を受けることが増えました。

受け取り方を考えることは非常に大切なことです。ただ、受け取り方にこだわりが強すぎたり、受け取れる金額に期待しすぎたりするケースが目立ちます。本人の考え通りに実行すると、かえって老後の暮らしが脅かされるのではないかと思える事例も少なくありません。

半年以上前に「今のままでは生活費が足りない」と相談に来た、都内のタワーマンションに住む会社員・浜田透さん(仮名・59歳)も、退職金、企業年金などの受け取り方を悩んでいました。60歳になり、再雇用で働くことになると、手取り収入は今の6割ほどに減る見込み。生活レベルを維持していくには、どのように受け取るとよいのかという相談でした。